食品機能化学部門 高橋 昌江
2017/04/10
学位
博士(薬学)、博士(医学)
専門分野
生体防御機能に関する研究
職 歴
1979年 近畿大学薬学部卒業
1982年 近畿大学大学院薬学研究科修士課程修了
1982年 近畿大学ライフサイエンス研究所研究員
1990年 近畿大学ライフサイエンス研究所助手
2002年 近畿大学医学部助手
2003年 近畿大学薬学部講師
2005年 徳島文理大学健康科学研究所教授
2008年 徳島文理大学保健福祉学部教授
現在に至る
研究要旨
生体は異物の侵襲に対して免疫系をはじめとする種々の防御機能を持っており、皮膚はその一次防御器官としての働きを担っている。皮膚の生体防御機能は、物理的には皮膚最外層に存在する強固な細胞膜(角層肥厚細胞膜)を有する角質細胞の形成、また化学的には皮膚構成物質による抗微生物作用などがあげられる。当研究室では角質細胞の形成機序の解明ならびに抗微生物作用を有する皮膚特に表皮構成タンパク質の検索とそのメカニズムの解析を目的とする。
(1) 角質細胞形成機序の解明:表皮顆粒層のみに存在するケラトヒアリン顆粒は種々のタンパク質から構成されているが、その機能については明らかにされていないのが現状である。表皮細胞分化の最終段階すなわち顆粒細胞から角層細胞に変化する際に、ケラトヒアリン顆粒は核とともに消失する。ケラトヒアリン顆粒を構成するタンパク質の中にカスパーゼ14の存在も報告されており、フィラグリン、シスタチンαやロリクリンなどのタンパク質からなるケラトヒアリン顆粒の存在意義について検討する。
(2) 表皮中に存在する生体防御機能を有する物質の検索:表皮中には抗微生物活性を有するペプチド等の存在が知られているが、シスタチンAは黄色ブドウ球菌V8由来のシステインプロテアーゼ活性を阻害することによりその細菌の増殖を抑制した。このように微生物由来のプロテアーゼを阻害することによりその微生物の増殖を抑制するようなインヒビターとしての働きを持つ物質の検索を行う。
主 要 論 文
1. Hematoxylin-stainability of keratohyalin granules is due to the novel component, fibrinogen -chain. Takahashi M, Horiuchi Y, Tezuka T, Arch Dermatol Res, 302:679-684, 2010.
2. Inhibition of collgenolytic cathepsins by b-lactoglobulin in milk and its suppressive effect on bone resorption. Ogawa N, Takahashi M, Ishidoh K, Katunuma N, J Nutr Sci Vitaminol, 55:264-270, 2009.
3. Amylose and amylopectin unit-chain distributions of Ginseng, Sanchi ginseng, Pinellia tuber, Alisma rhizome and Coix seed starches. Boki K, Yamada Y, Takahashi M, Kitakoji M, Oda H, Haenuki A, Hamada Y. J Appl Glycosci, 55:178-190, 2008.
4. Properties and histochemical application of a novel antibody against trichohyalin granules. Takahashi M, Horiuchi Y, Yoshida M, Isogai R, Kawada A, Tezuka T. Arch Dermatol Res, 299:33-39, 2007.
5. The presence of tryptase-positive and bikunin-negative mast cells in psoriatic skin lesions. Ashenagar MS, Sugihara K, Maeda A, Isogai R, Takahashi M, Aisu K, Horiuchi Y, Aragane Y, Kawada A, Tezuka T. Arch Dermatol Res, 298:421-426, 2007.
博士(薬学)、博士(医学)
専門分野
生体防御機能に関する研究
職 歴
1979年 近畿大学薬学部卒業
1982年 近畿大学大学院薬学研究科修士課程修了
1982年 近畿大学ライフサイエンス研究所研究員
1990年 近畿大学ライフサイエンス研究所助手
2002年 近畿大学医学部助手
2003年 近畿大学薬学部講師
2005年 徳島文理大学健康科学研究所教授
2008年 徳島文理大学保健福祉学部教授
現在に至る
研究要旨
生体は異物の侵襲に対して免疫系をはじめとする種々の防御機能を持っており、皮膚はその一次防御器官としての働きを担っている。皮膚の生体防御機能は、物理的には皮膚最外層に存在する強固な細胞膜(角層肥厚細胞膜)を有する角質細胞の形成、また化学的には皮膚構成物質による抗微生物作用などがあげられる。当研究室では角質細胞の形成機序の解明ならびに抗微生物作用を有する皮膚特に表皮構成タンパク質の検索とそのメカニズムの解析を目的とする。
(1) 角質細胞形成機序の解明:表皮顆粒層のみに存在するケラトヒアリン顆粒は種々のタンパク質から構成されているが、その機能については明らかにされていないのが現状である。表皮細胞分化の最終段階すなわち顆粒細胞から角層細胞に変化する際に、ケラトヒアリン顆粒は核とともに消失する。ケラトヒアリン顆粒を構成するタンパク質の中にカスパーゼ14の存在も報告されており、フィラグリン、シスタチンαやロリクリンなどのタンパク質からなるケラトヒアリン顆粒の存在意義について検討する。
(2) 表皮中に存在する生体防御機能を有する物質の検索:表皮中には抗微生物活性を有するペプチド等の存在が知られているが、シスタチンAは黄色ブドウ球菌V8由来のシステインプロテアーゼ活性を阻害することによりその細菌の増殖を抑制した。このように微生物由来のプロテアーゼを阻害することによりその微生物の増殖を抑制するようなインヒビターとしての働きを持つ物質の検索を行う。
主 要 論 文
1. Hematoxylin-stainability of keratohyalin granules is due to the novel component, fibrinogen -chain. Takahashi M, Horiuchi Y, Tezuka T, Arch Dermatol Res, 302:679-684, 2010.
2. Inhibition of collgenolytic cathepsins by b-lactoglobulin in milk and its suppressive effect on bone resorption. Ogawa N, Takahashi M, Ishidoh K, Katunuma N, J Nutr Sci Vitaminol, 55:264-270, 2009.
3. Amylose and amylopectin unit-chain distributions of Ginseng, Sanchi ginseng, Pinellia tuber, Alisma rhizome and Coix seed starches. Boki K, Yamada Y, Takahashi M, Kitakoji M, Oda H, Haenuki A, Hamada Y. J Appl Glycosci, 55:178-190, 2008.
4. Properties and histochemical application of a novel antibody against trichohyalin granules. Takahashi M, Horiuchi Y, Yoshida M, Isogai R, Kawada A, Tezuka T. Arch Dermatol Res, 299:33-39, 2007.
5. The presence of tryptase-positive and bikunin-negative mast cells in psoriatic skin lesions. Ashenagar MS, Sugihara K, Maeda A, Isogai R, Takahashi M, Aisu K, Horiuchi Y, Aragane Y, Kawada A, Tezuka T. Arch Dermatol Res, 298:421-426, 2007.
| 研究室紹介::高橋 昌江 | 06:43 PM | comments (x) | trackback (x) |